投稿

5月, 2023の投稿を表示しています

本屋さんのBL棚で

メタモルフォーゼの縁側の漫画を買いに本屋さんに行ったときのこと。 この漫画はどこらへんにあるのか分からなくて、いろんな棚をカニ歩きしながら背表紙の一つ一つを見て回って、それでも「メタモル」が見つからないので、どうしよう、あきらめてAmazonか楽天ブックスで買おうか、と思い始めていた、そのときに「もしかしたらBL棚においてあるかもしれない。ここの店員さんはハイレベル。そういう面白いことするかも」と良いアイデアが思い浮かんだのだ。 その本屋さんのBL棚がどこにあるのか知っているので、足取りに迷いはない。ちなみに私はR18エロ棚の前に立つのはイヤだが、BL棚の前に立つのに躊躇はない。ただ、その時はちょっと気まずい、いや、私は気まずくない。私ではなく、先客の方が気まずそうにして、そっとBL棚を離れてしまったのだ。BL棚のあたりはあまり人がいないことが多いのだが、その時もやっぱり、その方一人だけ・・・。 あー、しまった、邪魔してしまったかも、ごめんねー、と思いつつ、急いで「メタモル」を探すもなかなか見つからず「やっぱりここじゃないかな〜、でもだとしたら一体どこにあるんだろう」 と心のなかでつぶやきながら、隣のBLじゃない棚もついでに探し始めると、さっきBL棚にいた方が戻ってきた。戻ってきたけれどBLじゃない棚の前で固まっている・・・。私がBL棚の近くにいるから近づけない、のかもしれないなぁ、もしそうなら私は完全におじゃま虫だなぁ、ここは一旦撤退するか、と思ったその瞬間、いや、ここはあえて私がもう一度BL棚に戻って真剣に選ぶ素振りをしてみよう、と思い直す。 BLが好きなわけではない、私のようなものが真剣に選ぶ素振りをするのは悪いことかも知れない。でも、それでも。その時は、そうしたくてたまらなかった。私の勘違いかもしれないけれど、あの人に伝えたいと思ったのだ。 「誰が何を好きでも良いんだよ」 「あなたたけじゃないからね」 でも、私はそれをして良かったと思っている。私自身にとって、とても良かった。 初めてしっかり見てみたら絵がとってもきれいで話も面白そう。 読んでみたいなと思えたことはとても良かったと思う。